今の企業に求められるファイナンス思考とは?

思考・観点

企業の経営状況を表す指標の代表的なものにはPL(損益計算書)、B/S(バランスシート)があります。どちらも経営判断に重要な資料なのですが、日本は長年PLに重きを置く風習がありました。

時代が変わり、経営手法も経営判断も変化や多様性が求められるのですが、思考はなかなか変えられず古い体質のままジリ貧になっている企業も多いようです。

今回は今の時代の企業に求められるファイナンス思考について解説します。

ファイナンス思考とは?

ファイナンス思考

将来稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする未来志向の発想です。

具体的には
・新商品や技術の研究開発費の捻出
・将来性の低い現行の商品の廃止
など、将来の成長につながる中長期的な観点のことです。


ファイナンス思考と相反するものとしてPL脳があります。

PL脳

PL脳とは、
目先の売り上げや利益を最大化することを目的にした短絡的ジリ貧の発想のことです。

具体的には、
・売り上げを守るためだけの安売り
・根拠の低い固定費削減
・研究開発費や広告宣伝費の削減
など、対前年度比を重視しすぎて売上や利益を上げるための短絡的な観点です。

 

PL脳が行き過ぎると粉飾を招く

現場の人間や経営者だけではなく株主や投資家にもPL脳のみで物事を考える人は多いようです。

PL脳に囚われすぎると、前年比の損益の数字を形だけでも見栄え良くしようとして価格競争で身を削ったり最悪の場合は「粉飾」をしてしまいます。

経済成長期は売上増加を達成するだけで良かった

PL脳や損益計算書が必要ないというわけではありません。

経済成長期は売上高さえ増加していれば利益は後からついてきました。

ただし、現在も損益だけを重視した行動しか取っていないと将来ジリ貧になってしまいます。

PLはあくまで1年間の経営の結果がわかる表であるととらえて、崇拝しすぎない事が肝心です。

売上総利益を増やす4つの方法

売上総利益=売上高-原価 の式で計算されますが、売上総利益を増やす方法は4つあります。

【効果が高い】
・単価を上げる
・原価を下げる
商品の研究開発をして差別化を図ることにより価格競争に陥らない商品を作る事ができる
 ⇒ ファイナンス思考
【効果が低い】
・販売数量を増やす
・固定費を削減する
価格を下げてでも販売数量を増やす、目先にある経費を削減して利益を出そうとする
 ⇒ PL脳

ファイナンス思考は将来性があってより効果が高いことに注力しましょうという考え方です。

【まとめ】 将来を見据えた全体の数字を見る事が重要

今回ファイナンス思考とPL脳について解説しましたが、企業の経営を表した数字や指標はいくつもあり、そのうちの何かが絶対でそれ以外が不必要といったものではありません。

どこにどれだけの資金を投資するかによって今後の会社の利益は大きく差が開きます。

大事なのは将来の成長を見据えた上で全体の数字、指標を判断材料に正しい決定を行うようにすることです。

 

参考:「ファイナンス思考ー日本企業を蝕む病と、再生の戦略論」(著・朝倉 祐介)

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